名古屋 投球骨折
2014-10-07
投球骨折と言う言葉は野球やソフトボールをやっている人には聞いた事があるかもしれません。投球骨折とは、ボール
を投げる動作や投球動作に類似した動作によって起こる骨折であり、上腕骨と呼ばれる腕の骨が螺旋状に折れてしまうスポーツ
障害です。原因として、外傷と呼ばれる、1回の強い外力がはたらいて起こる場合と、障害と呼ばれる何度も投球動作を繰り返し
オーバーユースによって起こる場合とがあります。発生機序としては、どちらの場合も上腕骨の骨幹に強い捻る力(回旋力)が加わり
発生しまう。投球骨折が起こりやすい人の特徴として、ある程度以上の筋力があること、肘の位置が高い状態での投球フォームをする
など投球動作が悪いことなどがあります。投球骨折とは言え、プロ野球選手に起こることは少なく、筋力の弱い小・中学生や女性など
に見られます。合併症としては、橈骨神経麻痺が考えられますので、重症後すぐに神経障害があるかどうかの確認をする必要があります。
治療法としては原則的に保存療法になります。保存療法としては、①肘を直角にした状態で、骨折部から手首までギプスを巻いてひもなど
で首から吊るす吊り下げギブス法②U字状に作成したギプスで固定するU字形ギプス副子法③早期から肘を動かしながら治療していくファ
ンクショナルブレース法などがあり、どの治療法を行っても、一定の治療効果はあります。神経障害を併発している時などは、手術が選択
されます。